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第215話 「WTCCルックへ〜ロールケージの製作作業」

(作成:2007年9月19日 改訂:2007年9月20日)

(TEXT & PHOTO : 中橋 / E90-320si & MINI Cooper Convertible)
(Special Thanks : Studie横浜 & サイトウロールケージ)


さて、今回はロールケージ取り付け作業の報告です。



■内装はがし作業

 BMW

まずスタディ横浜さんで、内装の処理やエアバッグの処理がはじまりました。

 BMW

リヤシート座面がなくなってる・・・。

 BMW

リヤシート背面もなくなりました・・・。
後部座席向けのエアコン吹き出し口が無駄に贅沢装備になりますね・・・。

 BMW

そしてピラー周りのパーツ、エアバッグ関連のパーツ、リヤシートなどが
はずされていきます。

 BMW

取り外し中のパーツ・・・。
ロールケージで重くなってしまうわけですが、
こういったパーツを取ることで少しは軽量化につながる、、、はず?



■ロールケージ作成作業

 BMW

内装の関連の準備が終わったところでサイトウロールケージさんでの
作業が始まります。

 BMW

外装、内装が痛まないようにカバーがかけられる丁寧さ。

 BMW

どうやって採寸したのかは企業秘密?のパイプ類。
写真ではわかりませんが、ジョイントの中身も中空で軽量化されています。
強度の高いクロモリは肉厚が薄いパイプになっていることがわかります。

 BMW

職人さんが手馴れた手つきで溶接を行なっていきます。
釘を打つより簡単だという話でしたが、そうはとても思えない光景です。

 BMW

仮組みの途中の風景です。
Aピラーの上部にテンションがかかる形で三次元の曲げがなされています。
ここがサイトウロールケージさんの職人芸、最大のノウハウだと思います。

 BMW

そしてWTCCルックなロールケージの最大のポイントになる
Aピラー部分の処理は2本のパイプを組み合わせて穴の開いた板で
埋めるという部分もこんなイメージで組み立てられていきます。
出来上がりが楽しみです。

 BMW

サイドバーもどの角度にするかを仮組みしながら決めていきます。
乗り降りはしにくそうだけど、まぁ男の子ですから、我慢です。

 BMW

メインバーから前方に伸びる補強バー。
ここもWTCC特有の雰囲気を放ちます。

 BMW

当初の計画よりもメインバーがBピラーより後方ではなくなりました。
というのもルーフ部分の内装、ルームランプを残すということで
ここを考慮しつつ最大の強度を出すためにはこれ以上後退できないと
判断したからです。

そしてリヤサスペンション取付け部分に向かって斜めに延びるパイプの
場所には見た目と強度のバランスからこんな場所に落とすことに。

この写真は作業途中なのでまだまだパイプは増えます(^-^;)

 BMW

そして目立ちまくりのクロスバーが気合十分です。
ドアを閉めて横から見ても、リヤから見ても、フロントから見ても
尋常ではない雰囲気をかもし出してます。
後方視界・・・という概念は大丈夫なんでしょうか。
ま、これも男の子ですから我慢です。

 BMW

メインバbーからリヤに向かってサイドバーが追加されます。
それにしても取付け部分の複雑さに無茶な注文してるなぁと
改めて恐縮です・・・。

これらの写真はまだまだ仮組みの状態で、ここからさらに一度取り外します。
取り外したパイプを白に塗装して、さらに本組みを行ないます。
その後、カバー取り付けなどの処理を行なって完成です。

今回の作業は、サイトウロールケージ社長自らが手がけていただきました。
僕のわがままな思いが社長の作品となって完成するのが本当に楽しみですっ。

今回の取材でも半日ほどじっくりと見学させていただきました。
社長と話しているとあっというまに時間が過ぎてしまうんですよねぇ。
こういったワンオフな作品は要望をきちんと伝える意味でも
コミュニケーションが重要だとしみじみ感じました。




■おまけ

 BMW

参考までにワークスマシンのロールケージ作成作業をちょっと
紹介しておきます。
いきなり屋根のない状態で作業できるのはストリートマシンと状況が違いますね。

 BMW

ロールケージを取り付けるというよりはシャシーそのものを作っているようです。

 BMW

なんとBMWモータースポーツのディレクター、マリオ・タイセン氏まで
320si WTCCのロールケージの作業に関与していました。(^-^)

さて、次回、塗装と取り付けが終わったロールケージを紹介できる・・・かな?


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