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第38話 「オーディオと私」

(作成:2004年10月30日 改訂:2004年11月28日)

(TEXT & PHOTO : 江工作 / Z3)


今回は,オーディオ選びにおける「ひとつのこだわり」を紹介します(すでに同じことをしている方もいるでしょうが…).
Z3のみならず,BMW全般的に,オーディオへの不満話をけっこう目にします.「普通に使えれば充分」と考える私とて, このオーディオはいかがなものかと思うのであります.
とはいえ,やれウーハーだの,アンプだの,ツィーターが付いただの,という音質的なことにはてんで疎いんです.

では何が不満なのか.
それは,ラジオの他にカセットテープしか使えない,「BMW BUSINESS」と書かれた純正デッキそのもの.
オプション一切なしの愛車には,当然CDチェンジャーさえ付いていません.
しかも,我が家にはカセットテープを編集する機材がないため,もはや実質的にラジオしか聴けないユニットです.


Z3


せめてCDくらいは聴きたいが,オーディオにてんで疎い私は,あれこれ考えるのも面倒なのでまずは純正オプションのトランク置きCDチェンジャー 装着を画策,早速ディーラーへ赴いたのです.
しかし,値段を聞いて仰天!5〜6万円という数字に唖然とする私.ですが,そんな私に,セールスマンがアドバイスをくれました.
CDも聴ける社外のデッキに交換した方がずっと安いし,BMW用のハーネスもちゃんと存在する,と.
ここ数年,カーオーディオのことなんてほとんど考えたこともなかったためか,こんな当り前みたいなことに気付かなかったなんて….
それにしても,なんて親切なセールスマンなのでしょう.たとえ5〜6万円のCDチェンジャーが売れずとも,ユーザーの立場に立った的確な助言.
人を動かすのはお金でも物でもなく,やはり「人」なんですね.自分もかくありたい.

こうして理想のデッキを追い求め,柄にもなくカー用品店のハシゴ.カタログを片っ端から物色します.
今回,デッキ選定の条件としたのは大きく以下の4項目です.

1,CDはもちろん,ラジオはAM,FM両方聴けるもの
2,ボリューム調整は,ボタン式ではなくダイヤル式(あくまで好み)
3,純正CDチェンジャーよりも格段に値段が安いこと
4,取付けた状態で,インテリアのバランスを崩さないデザイン

このうち最も重要視したのは4番目.最近は銀色などが主流のようで,純正のような黒フェイスはあまり見かけません.
しかもイコライザがゴチャゴチャと点滅するのは目障りで仕方なく,個人的にどうしても好きになれません.
そこで,純正と同じ1DIN黒フェイスにオレンジ照明のものはないかと探していると,なんとありました!


Z3


サンヨーCDレシーバー・CDF-R301(上).知らない人が見たら,大袈裟なようですが純正デッキ(下)と見分けがつかないと言っていいデザイン.
当初のデッキ選定条件の全てを満足し,CD-Rにも対応.なおかつカタログにも書かれていないヒミツのいたずら防止機能も搭載.
スピーカ前後左右バランスはもちろん高音・低音調整と,とりあえず必要最低限のスペックを備えてメーカー希望小売価格21,000円.
ですが店頭で実際にはもっと安く買えますし,例のBMW用ハーネスと取付け工賃も含めてだいたい21,000円でした.

さて,実際に使ってみた感想ですが,これは非常に満足すべきものです.
私のように音質にはさほどこだわらず,とりあえずCDとラジオが聴ければいいという向きには最適と言えるでしょう.
ちなみに純正カセットデッキは,左/右ハンドル共通で,私の右ハンドルZ3でもボリューム調整ツマミが左側にあって操作しづらいのですが, これなら快適です.

それになんと言っても,取付けた状態でほとんど違和感がないのがすごい.Z3にはむしろこれを標準装備としてほしいくらいです.


Z3

Z3


また,トランク置き6連CDチェンジャーですと,結局は車を降りなければ入れ替えもままならないわけですが,これなら一枚ずつながらいつでも聴 きたい曲のCDに替えられるので,扱い勝手の良さ,値段の安さ,そして,ただでさえ広くない荷室をさらに狭くしなくて済むという点において大き なメリットがあります.

そんなわけで,このデッキは自信をもってお薦めできます.
音質だけがオーディオ選びじゃない!デッキは単体で見ないで,インテリアとのマッチングも考慮したいものです.
ただし,純正デッキのようなバックライトの明るさ調整はできません.

なお,これと同じようなデザインで,さらにMDも使えるモデルも存在しますが,残念なことに我が家にはMDを編集する機材がありません….


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