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第6話 「サービスフリーウェイの元をとる」

(作成:1997年8月19日 改訂:1997年10月23日)

(TEXT : たく / E36-318ti)
サービスフリーウェイは,ご存知のようにBMWの新車購入時に加入費を払えば, 向こう3年間,定期点検,通常の使用に必要なメンテナンスが無償で受けられる というサービスです.
私のように,いつ何を整備すればよいのかよくわからない人には大変ありがたい制度です. うまく活用したいものです.

サービスフリーウェイには,具体的には以下のようなサービスがあります.

1.サービスインジケータにしたがい,エンジンオイル交換や,デフオイルその他の交換

2.12ヶ月点検,24ヶ月点検などの法定点検

3.消耗品の随時交換

4.通常の使用のもとで発生したトラブルの対処

このうち,1と2はほとんどのユーザーが受けているかと思います.
サービスフリーウェイの加入費を考えれば,通常これを2,3回受ければ十分元が とれるのではないかと思います.
しかし,ここで終わってしまっては,おもしろくありません.
サービスフリーウェイを最大限に活用する方法を考えてみましょう.


消耗品の交換:

小さな消耗品の交換は,即座に対応してもらえます.
ワイパーのラバーは,数ヶ月で劣化する場合があるので,拭き取りが悪いなと思ったら ディーラーに駆け込みます.
ライトの球切れもこまめにチェックしましょう.
クーラントも意外に減る場合があります.
私は,ガソリンスタンドで「クーラントが減っていますね.補充しましょうか?」 と言われたら,断ってその足でディーラーに向かった経験があります.
(せこいですね.)


トラブルの対応:

正常な使用のもとで発生したトラブルには,原則としてサービスフリーウェイが適用さ れるはずですから,ディーラーに相談してみましょう.
異常な症状が出始めたら,自分で原因を特定できなくとも相談の価値はあります.
ディーラーで原因を突き止め,必要な修理・パーツ交換をしてもらえます.
参考までに,私がこれまでサービスフリーウェイ対応で直してもらったトラブルは以下です.

1)エアコンの異音(メンテ第4話参照)
エキスパンションバルブ交換で完治しました.

2)Bピラーの黒いテープがはがれる
95年式tiはBピラーの外装は黒いテープを貼り付けたものなのですが,これは耐候性に 乏しく,何回貼り替えてもはがれてきます.
2,3回貼り替えた後,とうとう黒く塗装してもらいました.

3)メーター関係
整備時期でないのにサービスインジケータの時計マークが単独で点灯するという症状が 出ました.
通常はINSPECTIONマークと同時に点灯するはずです.
何やらメモリー関係のパーツを交換してくれました.
(何をどう換えたか聞いていません.)
修理後はオドメーターの横に小さな丸が常時点灯しています.
これは,メモリーを換えたよというしるしだそうです.

4)ベアリング関係
3年目にロードノイズが大きくなってきたので,これはおかしいと思って,ディーラー に相談したら,右前輪のベアリングから音が出ていることが判明しました.
パーツ交換をしてもらいました.
(何をどう換えたか聞いていません.)

5)ドアロック関係
助手席側のドアロックがリモコンに反応しなくなりました.
自然治癒したのですが,再発の恐れありという診断が下り,近いうちに修理してもらう予定です.

このうち,1)2)3)はサービスフリーウェイだから無償修理してくれたのか,全車 適用のクレーム対応で処理してくれたのかわかりません.
安全に重大な支障をもたらすトラブルではないにせよ,相談すると迅速な対応を 取ってくれたことから,何らかのお達しがメーカーからあったようです.


サービスフリーウェイの適用範囲:

雑誌などによると足回りは3万キロから5万キロの走行で交換した方がよいと書かれて います.
私のtiはその時期を過ぎており,言われてみればたしかに乗り心地がふわふわしてきた気がします.
当然色気を出して,ノーマルではなく,少し乗り心地を固くすることを考えています.
サービスフリーウェイでショックアブソーバーやスプリングを換えてもらえるのかどうか ディーラーに相談したところ,「乗り心地がやわらかくなってきた気がする」 「新車の乗り心地とは違う」という「感覚的な」クレームに対しては適用されないそうです.
よっぽどサスが完全につぶれるようなところまでいけば交換してもらえるでしょうが, そうなるためには何十万キロも走らなければなりません.
また,交換してもらえたとしても,当然最初についていたノーマルの純正品だそうです.
また,サービスフリーウェイを問題なく利用するためには,パーツにもよりますが, 期間中はノーマルあるいは純正パーツで楽しんだ方がよさそうです.
パーツ交換を自分で行った場合,その部分に関連したトラブルが発生しても サービスフリーウェイの適用が難しくなるようです.
(例:ROMチューンなど)


オイル交換について:

サービスインジケータにしたがえば12000kmから13000km走行ごとにオイル交換して もらえます.
ただし,新車のときは,最初の数千キロでオイルが汚れるので早めに換えたくなります.
私は換えませんでしたが,最初の1回は自腹で早めに換えても損はないのではないかと思います.
(次回はきっとそうします.)
その際インジケータをリセットしてもらわなければ,無償オイル交換はその後通常どおり 行われるはずです.


おわりに:

サービスインジケータによる整備,定期点検整備では,整備後の説明を受け, どこを整備してもらったか確認することをお勧めします.
多走車は頻繁に入庫することになります.
ディーラーとて人間なので「この車は前回ここを整備したばかり」と勘違いする こともあるかも知れません.
サービスフリーウェイまかせにしないで,自分の車の整備データは自分で把握しておきたいものです.
(と自戒しています.)

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