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第2話 「B6−2.8T購入記」

(作成:1997年5月7日 改訂:1997年7月10日)

(TEXT : Tetsu / Alpina B6-2.8 Touring)
E30が左後部に傷を負い,その件でディーラに行ったある日のことです。
私の担当セールスが,この件を機にクルマを買い換えたらどうかと 持ちかけてきました。
因みに,このセールスの方は,E30の時に担当してくれたセールスの方から 数えて3人目です。
担当セールスには,4Dr+2リッターオーバー+MTという条件が揃わなければ 買わないと以前から言ってありました。
そこで,担当セールスが私に,日本限定販売アルピナ車を紹介してくれました。
価格には難があります。
しかし,私が要求する条件を満足する正規輸入車の中で,価格的に最も身近な クルマです。

その日から,私の頭の中からアルピナ限定車の事が離れなくなっていました。
自分の求めるクルマが手の届く価格で出てきたことに,私は多少興奮しました。
それからというもの,妻と毎晩の様に話し合い,一週間後にアルピナ購入を 断念するに決めました。
理由は,金銭面の問題もありましたが,家庭の事情が主な理由でした。
そして,その日の夕方,担当セールスにその旨をFAXで伝えました。

しかし,やっぱり、やっぱり,やっぱり,やっぱり,あきらめ切れません。
限定車です。この機会を逃したら,同じ様なチャンスはないかもしれません。
ディーラに断念の連絡をしたその日,眠れませんでした。
これは,冗談ではありません,マジです。
そして,また妻と話し合いを始め,遂に妻の口からOKの様な感じの言葉が 出ました。
その仕方ない感じの言葉を吐いたまま,妻は寝てしまいました・・・
なんか重苦しい雰囲気です。
しかし,私の心の中は,その雰囲気とは正反対でウキウキです。
担当セールスに電話しよう,早くしないと在庫が無くなる。
そう思って時計を見ると1:30AM。
いくら何でも,この時間に電話したら迷惑と思い待ちました。
時計の針の動きが異常に遅く感じました。寝ればいいのに何故か眠れません。
外が明るくなって来た6:00AM,担当セールスの携帯電話をコールしました。
案の定,担当セールスはベットの中でした。
私は,「あっ,○○ちゃん,あれ買う。」と言って,アルピナ限定車購入の 意志を伝えました。
電話を切ると急に眠くなってきましたが,寝てしまうと起きられなくなると思い, 眠らずにそのまま出勤しました。

アルピナ購入を決めた私は,次に飛んでも無いことを考え出しました。
このままアルピナが来ると,アルピナは青空駐車になります。
そこで私はマンションを売り,ガレージ付きの一戸建てに引っ越す事を 考えたのです。
そして,E30と一緒にマンションも売りに出す事になりました。
私はE30とマンションを売り払い,アルピナを購入する事を10日間で 決めてしまいました。
私生活にこれほどの変化があると,人生って結構ドラマティックです。
しかし,決断したのは良いのですが,売れません。E30もマンションも。
そして,売れない売れないと言いつつ3ヶ月が過ぎ,やっと両者とも買い手が つきました。

引っ越し日は4/3,納車日が4/5と決まり,それまでに,仕事の合間に 契約やそのための雑務を行わなければならず, 超過密スケジュールが始まりました。

さて次回は,B6−2.8T納車についてお話しします。
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