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第26話 「FFT解析の補足」

(作成:1997年11月16日 改訂:1997年11月17日)

(TEXT : E39EXE3 / E39 528i )

まずFFTの説明から致します。FFTアナライザというのは、(First Fourier Transform) 高速フーリエ変換といって、 色々な波形の時間軸データを高速に各周波数ごとのパワー密度を表現する装置です。
今回の場合、重力加速度1Gにつき1V発生する、センサーを使いましたが、このセ ンサーから出るアナログ信号をアナログ・デジタル 変換機をとうして、まず時間軸における、加速度の変化に置き換えます。これをさ らに、フーリエ変換することで、その波形がどのような成分で構成されているかを 、分解し、その大きさをデシベルで表現します。
例えば、マッサージ機を測定する と、50HZ・100HZ・と50の倍数の波形がでてきます、これは1秒間に50回 の振動と100回の2次振動が起きているということになります。これは50HZの 交流によって、振動を作っているいることがわかります。デシベルは式は省きます が、対数で表現されており、例えば100デシベルは100000という値になり ます又50デシベルは316という値になり100デシベルと50デシベルの量の 比率は316倍になります。
今回の時速120キロではー36デシベルとー55デ シベルでは約9倍の差になります。ですから、120キロを例にとると、丁度タイ ヤ1回転に1回の振動即ち、1秒間に17回(17HZ)の振動がそれ以外の振動よ り9倍の量ということになります。グラフをみると、重ならない独立した線が12HZ ぐらいにありますが、これは、局部的な段差を現しています。長い時間の測定では 、たまに路面の悪い部分があり、こういった、独立したスペクトラムがでます、そ れに比べ17HZは常に発生しており、又タイヤの回転数とも一致するため、路面で はないといえます、路面の場合そう都合良く、528のタイヤの周長にぴったりあ ったうねりなど、ありませんから。
代表的な路面のうねりは1〜3ヘルツに分散して発生しているのが、路面です、こ の辺はばね上の車体の固有振動数に近く、ばねで吸収しきれないので、比較的量が あります。但しこの周波数はグラフをみて解るとうり分散されている(たまに発生 している)のと、周期がゆっくりなので、人間の感覚では感じにくい為、気になり ません。
例えば隣で貧乏ゆすりをされた場合と同じ、移動量で一秒間に一回の揺れでは貧乏 揺すり(10HZ程度)のほうが感じ易いのと同じです。
その他の分散されている波形はたまに発生する、路面の凸凹です、波形が重なりま せんから、路面ということがわかります。すなわちこのグラフでは約20秒の連続 したデータを取ったのですが、その間走った距離秒速33メートル×20約700m の区間のなかで、タイヤ一回転ごとの振動がどれよりも大きいということになりま す。
これをフーリエ変換する前のデータに逆算しますと、別図のような波形になります 、この波形を見ますと、59mSごとの周期が見て取れます。これは17HZになりま す。またY軸を見ますと、大体150mVの電圧がプラスマイナスで発生しています、 これを、具体的な上下の変位量に変換するには、加速度の積分値、と重力加速度、 時間の関数で導かれます。計算しますと約1ミリメートルとなり、振幅量は2ミリ メートルになります、即ち常にシートが2ミリの量と17ヘルツの周波数で振動し ているのです。阪神大震災が最大加速度750Galというのは有名でご存知かと思い ます。関東大震災は400Galでした、今回のこの車の振動を同じ単位系にしますと 、147Galです、分かり易く地震でいうなら震度3ぐらいになります。ようするに 加速度の面からは、私の車は常に震度3の状態なわけです。ですので、長い間乗る と、3半規管が麻痺し頭がくらくらします。そういう意味ではPL法に引っかかるか もしれませんね。
大体の説明は以上です、わかりにくかったかもしれませんが簡単な説明です参考に してください。

もうやらないよ、及び一通のメール

先日こういったデータの話はしなかったのですが、振動が酷いのでタイヤバランス 取りをディラーにお願いしたのですが、私のところのでぃらーではEXEさんのはなに をやっても良くならないので、もうなにも出来ないと言われました。要するに、問 題を認識しておきながら、解決方法を考えもせず、タイヤ交換の結果だけで、直ら ないと結論づけ、且つ現状把握もせず、修理を拒否したわけです。
これは、完全に契約違反と思いませんか、メーカ経由の抗議のレターを出し回答待ちですが、あま りに酷すぎます。そう言えば、ミニオフミのとき540の方がおりまして、エンジ ン回転数が落ちる時エンジンから、かなり大きなカタカタ音(そえそえさんはそれ を聞いて壊れたかとおもったぐらいの音です、われわれもそう思いました)オーナ に聞いたところ、常に強弱はあるが鳴るそうで、ディラーに見せたら、問題なしと 言われたそうです。みんな目が点でした、ディラーによって、対応が違うというの は問題ですし、事故があったらどうするのか考えさせられます。

そんな中メールが一通届きました、某ディラーのサービスの責任者です。その方はBO HPをみており、メール下さったのですが、この問題は他でもでているそうです、そ して、そのかた自ら対策に挑戦する意向といったものでした、同じディラーでも、 こうも違うものかと思い、まさに正義感の強いかたと思いました、ほんとうにここ ろずよいと思うと同時にBOHPに感謝です。
抗議分の回答は15日なので、結果でしだい又出します。他にも沢山この問題で悩 んでいる人(BOHPを見ていない人とたち)がいそうなのでがんばりますので応援し てください。


DATA


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