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第44話 「タイヤ選びと私」

(作成:2005年5月1日 改訂:2005年5月30日)

(TEXT & PHOTO : 江工作 / Z3)


東北にもいよいよ春がやってきました.そこで,タイヤも衣替えすることに.


Z3


純正装着のミシュラン・パイロットHXですが,そろそろ溝が少なくなってきたのと,もうひとつ気になっていたことがあり,思い切って新しいもの に履き替えることにしました.

さて私の場合,あれこれ考えるのが面倒なのと,いつもお世話になっている店の応対が良いので,タイヤは全てブリヂストンと決めています.
そして,私がこの車のタイヤとして求める性能は…
・フツーに走れて,
・どちらかといえば静粛性・燃費・耐摩耗性重視で,
・値段も比較的手ごろで,
・そこそこのスポーツ性能
以上のバランスに優れているもの,ということです.
さらに言いますと,お気に入りの純正16インチ「スタースポーク55」アルミホイールが使用可能なこと.

まず,ハイエンドのポテンザRE01あたりはどうか.スポーツタイプの車とはいえエンジンも足回りもドノーマルのロードスター2.2iには,ちとオー バーすぎるか.先の4項目全てにおいて却下です.ちなみに,レグノも予算の関係上却下….

B500Siはどうか.カタログだけみれば,私の求める性能としては充分そうです.ただ,スポーツ性能の点ではやや不満あり(あくまでカタログ上).

選択肢はもうひとつ,ポテンザのボトムエンド,GV.これはなかなかよさそうな感じです.ドノーマルのZ3ロードスター2.2iには最も適している ように見受けられます.「ポテンザ」の名前が入っていることも魅力的です.

というわけで,新タイヤは「ポテンザGV」に決定.早速お店に出向きました.

私:「ポテンザGVくださーい」
店員:「もうないです」

そう,GVは2005年2月ごろで廃盤になったそうです.残念ながら,GVの後継となるポテンザも出ていないとの由.

私:「じゃあ,他にGV相当品は?」
店員:「プレイズですね」

そうです.「運転がらくになる」っていうアレです.はじめは「ええ〜」って感じでしたが,店員の説明を聞くとさすがにGVより新しいだけあっ て,ポテンザの名は無くてもドライ,ウエット,耐摩耗性はいずれもアップしており,また非対称パターンによるご利益が云々….ただ,回転方向 はどちらでもよく,自分でローテーションをやる私としては確かに「らくになる」.

それとひとつ,店員の説明のなかで感心したのは「このタイヤは,タイヤに興味の無いお客様向けの商品なんです」という点.この一言でピンと来 ました.これだけを見ると,なんだかテキトーな製品のようにも思えてしまいますがさにあらず.

もしあなたが,タイヤに限らず,売り物にする製品を作るメーカーだとします.その製品について詳しいユーザー向けならば,ある性能だけ突出し たものをつくり,弱点や欠点については「気をつけてね」って一言説明するか,あるいはユーザー自身がそれをわかっているので,作る側はある意 味楽です.しかし,あらゆる工業製品のユーザーの多くは,使っている製品に詳しいわけではありません.知らないで普通に使って(いるつもり で)何か問題が起きれば,クレームということになります.

製品に詳しくないユーザー向けの商品を作る方が,本当はずっと難しいはず.それを作り上げ,世に送り出してきたことに敬意を払い「プレイズ PZ-1」導入決定です.


Z3


新タイヤ導入にあたってもうひとつ,最初に触れた「気になっていた点」ですが,それはタイヤのサイズです.Z3ロードスター2.2iには 「225/50R16」が標準装備ですが,よく考えるとこれは一時期のスカイラインGT-R(R32)と同じという恐ろしさ.170馬力の車に300馬力クラスと同 サイズとはこれいかに.もうひとまわり細くてもいいんじゃないのか.

そしてもうひとつ,注目すべき事実があります.Z3に替わって登場したZ4の2.2iには,ホイールは同サイズながらタイヤはなんと「205/55R16」. こっそりと細いものに変わっています.

タイヤが細くなれば,ワダチに足を取られることも減るし,ステアリングも軽くなるし,燃費は良くなるし,タイヤ一本あたりの単価も安いしで, 街乗り専用としてはいい事づくめではないでしょうか.
よって,現状と外径も変わらず,お気に入りのホイールもそのまま使えるサイズ「205/55R16」に決定しました.


Z3


次回,新タイヤのインプレッションに続く


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