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第20話 「冬季恒例、ニコイチ作戦」

(作成:2001年10月31日 改訂:2001年11月1日)

(TEXT & PHOTO : kuma3 / E21-320i )


 “バイエルンの山猫” E-21系320iA 再生物語
Vol.10:‘96年12月号 『冬季恒例、ニコイチ作戦』




 通勤時間徒歩ン秒の私が320iの走行距離が伸びにくいのも無理はない?。ドライスタート と同じ位、心配になるのがバッテリー上がり。というわけで、オルタネータの強化を思い立つ。 前期型の320iは14V・55Aなのに対し、後期型の318iには14V・65Aがついていた。これを 利用しない手はないが、困った事にブラケット部分の形状が異なるために、そのままでは 換装できない。カーボンブラシを交換した上で、65A本体を前期型のブラケットに組み込み、 一件落着。

 一方、永年の悲願になっている『不定揺動対策』については、今回、フロントのコント ロールアーム(:ロアアーム以下、「アーム」と略。写真1参照)のボールジョイント下側を打って 損傷したので、ついでに左右とも交換した。




@アームの脱着はタイロッドエンドのボールジョイントを外さなくても行えます。アームの ボールジョイントとテンションロッド(以下、「ロッド」と略。写真2参照)のブッシュ部の間を 叩くと落ちてくれます。決してボールジョイントのボルト部分を叩かない事!!。〔組み立て〕 の際は、先に左右のアームを車体に取付けてしまうとロッドがはめにくい。




 (1)アームを片側だけ取付ける。
 (2)ロッドの左右後端をブッシュを介してアームに嵌める。
 (3)残りのアームのエンジン側を取付ける。
 (4)ロッドの取付けボルトは頭部のツバの長手方向を車の前後方向に合せて組む。
 (以下、略します)
この作業を行った後も微妙な不定揺動は残っていて、『全開トライアル』はまだまだ 遠い夢の話でした。

@旧いBMWのA/Tセレクターレバー基部には、馬の毛が取付けられていますが、10年・ 20年と経つうちに折れ曲がりささくれたようになってしまいます。毛を掻き分けると前後に 1本ずつのビスが現れるので緩めて取り外します。馬の毛も髪の毛も“キューティクル”が 命です。まずはやさしくシャンプーして汚れを流します。ぬるま湯でよくすすいだ後、 軽く振って脱水し、リンスを薄めないで原液のまま塗りたくります。4〜5分置いてなじま せたら、決してすすがないでタオルで余分なリンス液を拭き取り、そのまま陰干しすれば、 さらりとしたしなやかさが戻ります。写真3はズタボロの状態からリンス加工して5年経過 したものです。毛が抜けてしまったものには利きませんが、試す価値はあります!。





@ドアのキャッチをいくら調整しても、ドアが閉まりにくい…とお嘆きの方はドア後端の フックの樹脂カバー(写真4を参照)が外れたりしていませんか?わずか1cm程の 小さなもので、部品代より送料の方が高そうですが、有ると無いでは“バタン”と“ガッチ‐‐‐ン” くらい大違い。これで深夜の帰宅でもご近所の耳を気にしなくても…?。




 他にもプロペラシャフトのセンターベアリング(マウントラバーの周囲を切って外す。 ダストシールドを先に圧入した後、マウントとベアリングを組む)やセルモータ(リビルド品)を 交換し、季節は春から夏へ。

〜 続く 〜

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