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320si解説

WTCC(世界ツーリングカー選手権)に参戦するために造られたホモロゲージョン・モデルである。ホモロゲーション・モデルとは、レースマシンと市販車がまったくの「別物」になるのを防ぐために、FIAが定めた「参戦車両は規定台数(2500台)以上生産されるモデルをベースとすること」という条件を満たすために開発されたモデルのこと。つまり裏を返せば、レースのレギュレーションで改造が制限された部分をあらかじめ変更した市販車を製造販売し、実際のレースにおいて、より戦闘力の高いマシンをつくり上げることが目的である。

FIAのホモロゲーション認定は2006年1月、そのナンバーはA5696である。2013年までレースで使用することが認められている。

2005年12月に生産発表され、2006年3月のジュネーブショーにて公開された。2600台の世界限定で、2006年4月から9月までの間に生産された。

販売はドイツ本国内をはじめ、ヨーロッパ諸国に輸出され、中でもモータースポーツへの関心度が高い英国には右ハンドル仕様の500台が割り当てられた。日本でも一部ファンの間から導入を望む声があがったが、BMW Japanの手によって正規輸入されることはなかった。ちなみに本国価格は32.150ユーロ(税込み、オプション代含まず)であった。

エンジンは排気量2リッター(1997cc)の直列4気筒を搭載する。標準モデルの320iのエンジンと違うところは、レースで多用する高回転域での性能が高められていることである。具体的には、吸入量を増やすために吸・排気バルブ径を拡大し、ボアを1mmアップの85mmに、ストロークは2mmマイナスの88mmとしている。また、圧縮比が10.5から11.0に高められており、パワーはノーマル比で23psアップ。スペックは、最高出力173ps/7000rpm、最大トルク20.4kg-m/4250rpm。鋳鉄製のシリンダーライナーを持たず、シリコンを内面に析出させた(メッキ)ライナーに変更されている。バルブトロニックを廃し、通常のカム直打ちの動弁系を採用することで高回転域での性能に特化するとともに、エンジンの全高を低く抑えている。さらにドライカーボン製のカムカバーを採用し、エンジンを10kg軽量化するとともに低重心化を図っている。このエンジンは、英国コベントリー近くのハムズ・ホールにあるBMWランツフート工場で、全てハンドメイドにて組み立てられた。

ギアボックスは6速マニュアルのみで、オートマチックの設定はない。

ラジエターは6気筒モデル用、ブレーキシステムは325i用が採用されている。

外装は、Mスポーツ仕様となんら変るところがないが、ハイグロス・シャドー・ライン仕上げの黒いドアミラーが特別装備されている。内装もMスポーツ仕様に準ずるが、アルミ・グレイシャー・シルバーのインテリア・トリム、「Limited Edition 320si」と刻まれたスターター・ボタン・ベゼル、そして「320si」と文字の入ったドア・シル・プレートが専用装備となっている。ホイールは、フロントが8J×18インチ、リアが8.5J×18インチのWTCCマシンと同様のデザインをもつラジアルスポーク・スタイリング216で、それぞれ225/40-18、255/35-18サイズのランフラット・タイヤを組み合わせている。

この320siをベースにしてBMW Motorsportがつくり上げた320siWTCCはその戦闘力の高さを如何なく発揮し、アンディー・プリオールの手によって連戦連勝を重ね、2006年、2007年と2年連続のチャンピオン・マシンとなったことは皆の知るところである。

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